HDE Advent Calendar 2014

株式会社HDEの社員がクリスマスまで毎日1記事ずつ更新

14日目:ムーミンがカバでない5つの理由

もうすぐクリスマスですね。
クリスマスと言えばサンタさんですね。
サンタさんと言えばフィンランドですね。
フィンランドと言えばムーミンですね。
 
ということで、自他共に認める(?)HDEイチのムーミン好き、好きなキャラクターはムーミンママ、製品サポート担当のわたくし茜*1より、ムーミンの話をお届けしたいと思います。
 
どのくらいムーミンが好きかというと。
我が家に数々のムーミン谷の仲間たちが来ているのはもちろんのこと。

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大人になって2回しか行ったことのない海外旅行は2回ともフィンランド
そのうち1回は初の海外一人旅で。それも、フィンランド国立美術館 Ateneum Art Museum でやっていたムーミンの作者であるトーベ・ヤンソン生誕百周年記念展、トーベ・ヤンソン展を観に!

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そんなムーミン大好きな私ですが、絵から入ったファンのため、実は最近まで原作を読んだことがありませんでした。
しかし、ムーミンの原画展や原画集では、挿絵の原画に小説のそのシーンの一文が添えられていることが多く、絵の世界観をもっと知りたくなり、2年程前についに原作を読み始めました。
 
いざ原作の扉を開けてみると、そこはまさにワンダーランド。
丁寧に紡ぎ出された言葉達は、多くを語り過ぎず想像力を駆り立て、そこにぽんっと出てくる挿絵が頭に湧き出たイメージをさらに色濃くし、まさに今そこにある鮮やかで静かな世界の中に生き生きと暮らすムーミン達がいるのです。
 
そんなすばらしい原作を、トーベ生誕百周年の今年、みなさんにも是非読んでいただきたいと思うのでそのきっかけとすべく、
ムーミンの原作を読んで衝撃を受けた5つのこと」
をお届けしようと思います。
 
 
 
・・・思っていたんですが。
 
 
 
 
 
ムーミンがカバでない5つの理由」
 
 
社内SNSでこう私にふっかけてきたのは他でもない、このブログを企画した某○藤 a.k.a BTO氏です。
 
あのですね、ムーミン好きにとって一番の屈辱は、「ムーミンってカバでしょ?」と言われることなのですよ。
こういう発言をする奴はたいていウケ狙いなわけです。
某氏のニヤニヤした顔が思い浮かびます。
うまいこと言ったとでも思っているのでしょう。
 
ぐぬぬぐぬぅぅぅ。
 
あまりに悔しいので、こうなったら、ムーミンがカバでない理由、きっちり5つ出してやろうじゃないのっ。
 
※注:以下は私の勝手な解釈が含まれますのであしからず。
 

1. 二本足で立っている。

まぁ、最初はジャブで。
ムーミンは二本足で立つだけでなく、走ったり泳いだり、ダンスだってスキーだってスケートだってします。
あの短い脚で、実はかなりスポーツ万能です。
 
とはいえ、イソジンのカバくんは立ってるじゃん!と言われそうなので、次っ。
 

2. 小さい。

ムーミンは人間サイズだと思っている人が多いんですが、実はとっても小さいのです。
具体的な大きさは分かりませんが、作者のトーベ曰く、電話帳くらいの大きさらしいです。
つまりはタウンページサイズ*3ですね。
 
こんな小さなカバがいるでしょうか。いやいません。
 
ちなみに、スナフキンやミイなどの人間ライクなキャラクターたちももちろんタウンページサイズですよ。
 

3. 色が変わる。

フローレンなどのスノーク族は感情によって体の色が変わります。
フローレンは通常淡い緑ですが、照れるとピンクになったり、落ち込むと青くなったりします。*4
まるでイカのように瞬時にさらさらさら〜っとグラデーションしながら色が移り変わっていくに違いありません。
あぁ、なんて美しいんでしょう。
それに加え金色の前髪・・・ムーミンが惚れるのも仕方ありません。
 
一方、カバは赤い汗をかいても体の色は変わらないですよね。
 
じゃあムーミン族はどうなの?という質問は受け付けませんっ。
 

4. 冬眠する。

ムーミンたちは、冬眠します。
 
ムーミンたちが冬眠するので、フィンランドにあるムーミンワールドでも、夏の数ヶ月と、魔法のかかった冬の数日*5しかムーミンたちは出てきません。
なので、実はムーミンたちはクリスマスを経験したことがほとんどないのです。
サンタのコスプレしたムーミングッズを見かけないのはそのせいかもしれません。
 
私の認識が正しければ、カバは冬眠はしないはずです。
てかそもそもカバってあんな寒いところに住めるんだろうか。
 
あぁしかし、冬のムーミンワールド行きたいなー。
ムーミンワールドが行程に入っているフィンランドムーミンツアーがまだ1名分空いているとか空いていないとか。
休みとって行ってきてもいいですか?>偉い人
 

5. それは顎ではない。

おそらく皆さんがムーミンがカバに似ていると言う最大の原因は、顔にあるあの大きく突き出ている顎のような部分だと思います。
 
カバであるならばあそこに口があり、ぱっくり上下に割れて開くのでしょうが、ムーミンの口はあそこにはありません。
下側の根元に近いところに小ちゃくあるのです。
 
こんな感じ。

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もっと言うと、最初の小説「The Moomins and The Great Flood」の挿絵を見ると、口はここにあります。
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そう、もはやあの部位は鼻です。
 
というか、鼻です。
 
遡って作者のトーベがムーミンの小説を出す前に書いた初期のムーミンを見ると、今よりもずっとスマートな体をしていて、恐ろしい鼻の大きな妖怪のようなものだったことが分かります。
それを徐々にかわいーくまるーくした結果が今のムーミンの姿なんですね。
最初は大人向けに書いていた本を児童書やコミックにしたのですから、可愛い姿にするのは必然だったのだと思います。
つまり、カバから進化したのではなく、進化した結果、何となくカバっぽくなったってことであって、決してカバではないのです。
 
分かりましたか某尾藤さん!
 
 
ちなみに、冒頭でちらっと話したトーベ・ヤンソン展ですが、今、日本に来ています。*6
初期のムーミンはもちろん、風刺画や油絵などムーミン以外の絵がたくさん見れます。
残念ながら関東は終わってしまいましたが、トーベの画家としての姿を見れる本当に素晴らしい展覧会なので、機会がある方は是非!とってもお勧めです。
 
 
ちなみにちなみに、年明け2月にはフィンランドで初めて作られたアニメが公開されます!たぁ〜のしみだね〜〜〜♪
声優陣はテレビアニメと同じとのことなので、昔見ていた方も要チェックですよ!
 
ちなみにちなみにちなみに、トーベはフィンランド人ですが、スウェーデン語圏の地域のフィンランド人でした。*7
なので小説はスウェーデン語で書かれたそうです。
とあるフィンランド*8から聞いた話によると、スウェーデン語圏のフィンランド人が話すスウェーデン語はフィンランド訛りがあるので「ムーミン」と呼んでいるらしいです。
なんてわんだふぉーでらぶりーで愛を感じるネーミング!
だって、だって、ムーミンだよ!
 
 
とまぁ、最後にムーミン好きアピール的な豆知識(?)も書けたので、この辺でお開きにして選挙に行ってきまーす。
 
岸さんによると来年もアドベントカレンダーがあるそうなので、原作を読んで衝撃を受けたことは来年までじっくりと熟成させておこうと思います。
 
それではみなさま素敵なクリスマスを〜。
 
Kiitos! Moi moi! Nähdään~~~!!
Tack! Hej då! Vi ses~~~!!

 

*1:昨日は茜子さん、今日は茜です、お間違いなく!

*2:2003年公開の岸田今日子のやつね。

*3:フィンランドの電話帳がタウンページサイズかどうかは知りませんっ。

*4:Comet in Moominland」より。

*5:Winter Magic」と言って、2015年は2/14〜2/22の一週間。

*6:フィンランドから帰国後に日本に来ると知って愕然としたのは言うまでもない。

*7:フィンランドフィンランド語とスウェーデン語が公用語です。

*8:フィンランド一人旅でのステイ先のフィンランド人。